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皆さん、お正月は如何お過ごしでしたでしょうか。美味しい家庭料理に日本酒でしたでしょうか?お正月は様々な行事もまた、来客も多いのでお酒の量もいつになく多くお飲みになったことと思われます。
日本酒にしても、最近は消費者のニーズを反映し多様化してまいりました。吟醸酒、純米酒、本醸造酒、低濃度酒などメーカーそれぞれに種目も多いですし、良いお酒そして旨いお酒がたくさん出てきました。
中でも、冷たい吟醸酒はグラスを鼻に近づければその繊細にして芳ましい香りに思わず心なごむものです。静かに口に含むと滑らかな下に包むビロードに感触、鼻孔に抜けツ穏やかにして極めつきの吟醸香、これこそ至福の境地と言える。
「旨い酒には肴はいらぬ」と言われるほどにその存在感が酒だけでも十分楽しめることでしょう。
一月も半ばを過ぎて、新潟は久しぶりに大雪に見舞われましたね。交通面では大変ですが、雪のある正月は季節を感じ嬉しいものです。広大な越後平野も真っ白な銀世界に変わりました。
こんな時、「降る雪の心を心とし温かく酌み合う」 「酒桶の酒あふれつゝ春と遠き 冬をこもりて酒をかもす」こんな風情も如何なものでしょう。
昔から難の酒は男酒、雪国の酒は女酒と言われますが、新潟の酒はきめが細かく、淡麗であると言われます。雪国では、醗酵の面でも気温や温度もほどほどで、酵母は眠るが如く緩慢に醗酵し、低音長期醪に適しているからでしょう。
辛口も良いが冬の日本酒はきめが細かく淡麗で、ちょっぴり甘口も又、乙なもの。炬燵にもぐり、ちびりちびりと言えば控えめな色白の美人が傍らにいる風情が思い浮かばれます。
米は美味しい、酒有り、魚有り、美人有りと雪国「新潟は心の古里だ」と懐かしむ人が近頃は非常に多いのです。
お酒を飲むお話になりましたので、ちょっと飲酒についてのお話をしたいと思います。飲みすぎにさえ注意すれば、お酒が健康にプラスになる事は間違いありません。
では、日本人の手酌の適量は?と言うことになりますが、東京農大の生理学教授の田多井先生は「飲酒の適量は非常に大きな個人差が有り、エチルアルコールは有機化学物質だから人による差が大きくても不思議ではない。日本人の手酌適量は、晩酌として清酒360cc(二号)、ビール1,500cc、ウイスキー150cc位である。」と踏んでおります。
体格の大きい人は、大きいだけに強くても良い計算になりますが、脂肪の多い人は弱く、逆に筋肉質の人は強くなるとも言っております。
世界の飲酒量の統計を見ますと、平均に日本人のアルコール消費量は大変余裕があるとかいてあり、健康に注意した適量であることは嬉しい限りです。
お酒にかかわる話題の中で、お酒に十得ありと申し、明治のウオッチカレンダーにこんな事が書いてありました。
1.百薬の長 2.寿命を延ばす 3.食欲亢進 4.寒気に衣あり 5.精神安定 6.睡眠 7.万人に和合す 8.位なくして貴人と交わる 9.労を助く 10.独居の友となる
等々ですが、私共の周りにはお酒にまつわる話題がたくさんで円満に楽しく過ごしたいものですね。
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